まちの丘

- まちと繋がる窓辺をつくる-

果たして自分はどこに住んでいるんだろうか?
多くのマンションを見るたびにいつもこんな疑問が湧いてきます。同じ間取りの部屋が重層したそこには場所性は乏しく、どこに建っていても成立するようなものばかりで、室内だけで完結した空間がそこにはあります。しかし、ここに住まう夫婦はこの街が好きでこの場所を選んだことから、外部との関係性を意識できるような室の在り方が望ましいと考えました。住み手を外の世界と繋げてくれるのは窓であり、窓辺に寄り添った室のつくり方が住み手と街を繋げてくれる方法だとここでは考えています。また、この住居は壁式構造で間仕切り方に対して制約を強いられました。そこであえて機能単位で小さく分節する様に各間を仕切り、緩やかに繋げていく様なイメージをもって、各居場所ごとに窓辺との親密性をつくりだしています。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

所在地 |愛知県名古屋市
主要用途|共同住宅
工事種別|リノベーション
構造規模|RC造6階建(築35年)
家族構成|20代夫婦+猫
延床面積|64.12 ㎡

施工|分離発注式(協力:山義工務店)
写真|佐藤匡将   No.1
  |山下茂春   No.2〜5, 10, 15, 16
  |藤井雄一朗  No.6〜9, 11〜14